“Collateral/ コラテラル” って何でしょう?
“Security/ セキュリティ” と聞いて何を思い浮かべますか? この質問に対する答えは様々で、その違いはその人の日頃の仕事や関心の対象を表しているようで興味深いですね。
(1)安全・警護・防衛
誰しも自分や会社のコンピューターシステムがハッキングされないように警戒しますよね。例えば「顧客情報のセキュリティが最も重要である」という様にこの言葉は用いられます。この時の”Security”は『安全』という意味ですが、さらに安全を守ること、すなわち『警備や警護』も表します。
It is our top priority to protect the security of customer information.
と言いつつも、「また顧客情報が流出!」というニュースを度々目にしますね。そもそも顧客情報というのは一体どんなものを指すのでしょうか? それは
Names, addresses, and phone numbers・・・まず基本情報です
Bank and credit card account numbers・・・次第に危なくなってきました。。。。
Income and credit histories・・・これはまさにPrivacyですね
さらに米国では
Social Security numbers(SSN)・・・『社会保障番号』これは現在では『納税者番号』として使われていますが、こんなものまでも顧客から収集している様です。(以前は自分も米国のSSNを持っていましたので納税の時期にはいっぱい書類を作らなければならなかったのを思い出しました・・・面倒でした)
さて『個人情報を収集する』は ”collect personal information” と言いますが、『顧客から』を付け加えると
“Lots of companies collect personal information from their customers.” と表現します。
(2)担保
さて、Securityを安全とは別の意味、すなわち『担保』の事だと受け取った人もいらしゃるでしょう。債務不履行をすると差し押さえられてしまう『担保、抵当』は英国ではSecurityと言います。 米国でもその意味でSecurityを使いますが、どちらかというと “Collateral/ コラテラル” を使うことが多いですね。
Collateral は co (共に)+ lateral(側面)からすれば『付帯的な』という意味になると察しがつくでしょう。
どちらかというと『見返り』というニュアンスです。
貸し手にとってLoan(ローン)が “repay/ 返済する” されるかどうかが心配ですから、融資の審査が通った後も”もしもの時の為に”見返り”を確保しておきたいところです。
つまりCollateralは “Having a second source of loan repayment” の手段であると言えます。
(3)株式や債券
この意味では “Securities” ともっぱら複数形で使います。
会社 (Corporation) が資金を調達するために発行する債券を『社債』(Corporate Bond/ CB) と言います。よく使われるのはこの『発行する』という言葉です。社債も国債もまたパスポートなども
『発行する』は ”issue/ いしゅー”ですから、上の内容はSecuritiesの方を用いれば、
Corporations issue securities to finance their operation. です。
この様な債券や株式を扱う会社が証券会社ですが、それは
Securities broker/ Securities dealer などと言います。
broker は仲介業者 dealer は販売業者 です
National Security・・・ 国家の安全保障
Information Security/ Info Sec・・・情報管理/(そのまま) 情報セキュリティー
Computer Security/ Cyber Security/ IT Security/ Internet Security ・・・どれもInfo Secの一種ですね。
(2)Security が『担保』を表すとき、日常生活でもっともよく出てくるのは
Security deposit・・・『頭金/ 敷金』などのある種の『保証金』だと思います。何かを買うときや借りるときに、その全てではなく一部の金額をあらかじめ支払う事は一般的でしょう。つまり
An initial part-payment /最初に部分的に行う支払い ですね。
『担保』の意味では是非 “Collateral/コラテラル”も覚えておいてください。